キッチンリフォームをするときにどのタイプのシステムキッチンにするかで利便性が大きく変わります。
キッチンのタイプには大きく分けて4つありますが、その中でもたくさんの人が利用している壁付けタイプと対面タイプのシステムキッチンのメリットとデメリットについて詳しく紹介します。
ここで紹介しているメリットとデメリットをしっかりと理解することで、自分に合ったシステムキッチンはどれなのかがはっきりするのではないでしょうか。
対面式キッチンのメリット・デメリットは?
対面キッチンは、新築でもリフォームでも非常に人気がありますが、対面キッチンにして良かったという声もあれば思ったより使いにくかったという声もあり、意見が分かれてしまいます。
後悔することのないよう、リフォームする前に、対面型キッチンの実際の使い心地について、確認しておきましょう。
◇メリット
対面キッチンへのリフォームを検討する方家族とのコミュニケーションが目的ではないでしょうか。
実際、新築の一戸建てやマンションなどでもそのほとんどが対面キッチンを採用している理由として、購買層に30~40代の子育て世代が多いからということもあります。
特に小さな子供やペットと一緒に暮らしている場合には、調理中も目が離せないものです。
その場合対面キッチンなら、作業をしながらリビングやダイニングにいる子供やペットの様子を見守れます。
また、高齢の方が暮らす家庭でも、安心感があります。
◇デメリット
対面キッチンならではのデメリットを把握しておきたい方も少なくないはずです。
注意点をしっかり理解して、対処法について考えましょう。
対面キッチンを設置する際には、クローズタイプのキッチンに比べると広いスペースが必要になります。
リフォームの場合は、元々の台所の広さが対面式に適していないことが多いので、通路が狭くなったり、収納スペースが少なくなったりするケースも珍しくありません。
特に、四方に壁がないアイランド型にする場合は、キッチンの両脇にも通路を確保しなければいけないため、場合によっては間取り変更なども行わないと、希望通りのキッチンを実現できない可能性があります。
デメリットを回避して対面キッチンにリフォームする方法!
これまでに挙げたようなデメリットや失敗を防ぐには、リフォームの時に工夫や対策をしなければいけません。
具体的に次のような点を実施しましょう。
◇通路幅は必ず確保
キッチンの十分なスペースを取ろうとすると、その分だけ通路幅が狭くなります。
せっかくリフォームしたのに、以前より使いにくくなっては意味がありません。
必要な通路幅をしっかり確保してください。
キッチンをメインで使うのが1人の場合、通路幅の目安としては80~90cmくらい、複数人で使う場合は最低100~125cmはないと不便です。
ダイニングやリビングの広さはどれくらいにするかも考えながら、最適なサイズのキッチンをリフォーム会社と相談して提案してもらいましょう。
◇壁材を珪藻土・漆喰やエコカラットにして消臭対策
臭いの問題を解決するには、壁をリフォームすることでできます。
おすすめは自然素材の珪藻土や漆喰を使うことです。
臭いの元を吸収し、消臭・脱臭する働きがあり、アレルギー対策などにも有効なので、家族の健康のために採用される人も多いようです。
また、リクシルが開発したエコカラットも、土壁からヒントを得て誕生した多孔質セラミックス製となっていて、目に見えない無数の孔から臭いを吸着し、空気を清浄する力があります。
◇油はねが不安なら油はねガードで解決
対面キッチンの油はね対策には、オプションで選べることの多い油はねガードがおすすめです。
いくつかの形状が油はねガードにはあります。
圧迫感の少ない低めのタイプ、しっかり油はねを防ぐ背の高いタイプ、さらに上部の換気扇まで完全に覆う全面タイプなどがあります。
市販の物に後から自分で設置できるありますが、落下する危険性があるので、できれば業者に依頼してしっかり固定してもらうほうが良いでしょう。
◇目隠し対策は、立ち上がりカウンター・腰壁・格子
手元が丸見えになってしまうお悩みは立ち上がりカウンターや、キッチン本体の周囲に腰壁を設置することで解決できます。
油や水がはねることも防げる上、カウンター部分の奥行きも確保しておくと、料理や調理道具などを置くスペースができて、作業効率は大幅のアップができます。
また、玄関や居間から丸見えになってしまう場合は、格」や間仕切り戸を設置すると目隠しになります。
通気性を確保しながら固定するか、必要な時だけ使える開閉式にするかなど、いろいろな選択肢があります。
壁付けキッチンの特徴とメリット
◇壁付けキッチンとは
壁付けキッチンとは、壁面に沿ってキッチンが備え付けられていて、作業も壁に向かって行うキッチンのことです。
壁付けキッチンの始まりは戦後の復興住宅がベースになっているキッチンで、今のように対面キッチンが主流になる前は日本のほとんどのキッチンは壁付けキッチンでした。
このように昔はキッチンと言うと壁付けキッチンのことでしたが、今ではその数は逆転して新築、リフォーム共に対面式のキッチンの方が人気で一般的になっています。
共働き世代が増えるに連れて家事のあり方も変わっていくことで細かく部屋を区切る間取りが主流の時代から、オープンで広く見えてコミュニケーションが取りやすい間取りがメインの時代に変わってきていて、それに合わせて対面キッチンが増えています。
そんな対面キッチンに押され気味の壁付けキッチンとなりますが、今でも家のキッチンは壁付けキッチンが良いと言う方がいるように、根強い人気があるキッチンでもあります。
◇メリット:スペースを広く使える
壁付けキッチンの一番のメリットは、スペースを広く使えるというのが一番です。
ちょっと待ってください。
対面キッチンの方がオープンな作りでスペースが広く使えるのではという人もいるのではないでしょうか。
実は対面キッチンの方がリビングやダイニングに開いているのでスペースが広く使えそうなイメージですが、意外にも壁付けキッチンの方がスペースを広く使えます。
対面キッチンの場合、リビングやダイニングに向いていたとしてもキッチンの中の空間はキッチンで作業するだけに使われるスペースになります。
対面キッチンのキッチンの中のスペースは料理をするためだけなので、ある意味料理をすることに特化したスペースとも言えます。
一方、壁付けキッチンの場合、キッチンのすぐ後ろにダイニングテーブルを置くことがほとんどで、キッチンスペース兼ダイニングスペースというように、料理とそれ以外のスペースとしてキッチンを使うことができるようになります。
そのため、壁付けキッチンにすることで家の面積を有効活用できるというわけです。
◇メリット:配膳が楽で動線がコンパクト
壁付けキッチンのメリットに出てきたように、壁付けキッチンの後ろにはダイニングテーブルを配置することが多々あります。
そのため、対面キッチンのように配線するために1度キッチンを出てぐるっと回ってからダイニングテーブルに行金ければいけないということは無く、振り返ればすぐ目の前がダイニングテーブルなので作った料理を簡単に配膳できるというわけです。
これは壁付けキッチンならではのメリットで、動線としてはかなり楽です。
◇メリット:窓に向かって料理ができる
壁付けキッチンの場合、キッチンの目の前の壁に窓を付けて、窓を眺めながら料理をすることもできます。
窓の外に緑があったり、2階リビングで目の前の景色が開けていたりすると気持ち良く料理ができます。
また、ニオイが強い料理をしている時は換気扇を付ける以外に窓を開けて換気用の窓としても使うことができます。
さらには、壁付けキッチンにする場合、窓枠に調味料や小物を置くこともできて、窓回りは個性がとてもよく表れる場所です。
物を沢山置きたい場合は、少し出窓風につくるとより便利です。
あまり窓を出しすぎると、窓を開けるのが大変になります。
また、水に濡れた物を置くことが多い場合、窓枠に水の跡が残ったり劣化や腐る原因にもなるので、物を置く窓枠の下部分だけステンレスで仕上げると水を気にせずに物を置けるようになります。
壁付けキッチンのデメリット
これまで見てきた壁付けキッチンですが、メリットだけでなく当然デメリットもあります。
それでは次に、壁付けキッチンのデメリットについて見てみましょう。
◇食器棚や家電置き場が難しい
壁付けキッチンの場合、キッチンの後ろがダイニングテーブルとなることが多いので、食器棚や家電製品、冷蔵庫の置き場がなくどこに置くかが一番の悩みのタネとなります。
壁付けキッチンの場合、キッチンの横に冷蔵庫や食器棚をよく置きますが、あまりに横に広がりすぎると、かえって料理の時に移動するのに手間になってしまうことがあるので、その辺を上手くバランスを取りながら冷蔵庫や食器棚を配置しなければいけません。
そのため、間取りは対面キッチンより壁付けキッチンの方が難易度がグーンと上がりやすい傾向があります。
◇壁付けキッチンは中が丸見え
壁付けキッチンで意外に盲点なのが、キッチンの中が丸見えになりやすいということです。
対面キッチンの方が中は見えやすいように思えますが、リビングやダイニングから見えるのはキッチンの正面です。
一方、壁付けキッチンの場合はキッチンの内側がダイニングやリビングからもよく見えてしまいます。
そのため、扉を開いたときにキッチンの中が散らかっていないかどうかは、かなり気になります。
さいわい、生活感を出すと見た目が急激に落ちてしまうアイランドキッチンとは違い、壁付けキッチンの場合は壁を上手く使えば物を置く場所はかなり作れるので、片付け方や物の並べ方など、キッチンを使う人の好みやセンスを上手く取り入れて、中が見えても大丈夫なキッチンにしていければいいです。
中が見えるので、壁付けキッチンはどちらかというと片付けが上手な人に向いているキッチンとです。
◇動線を増やしすぎない
壁付けキッチンは調理スペースとダイニングスペースを兼ねることで、スペースを有効活用できるのが対面キッチンと違いますが、料理以外にもスペースが使えるというのがデメリットになってくる可能性もあります。
調理スペースとダイニングスペースの間に人がよく通る動線があると、料理の邪魔になりますし、刃物や熱いものにぶつかって怪我の原因になってしまう恐れが出てきます。
例えば小さな子供がキッチンで火を使っている時や包丁を持っている時に周りでウロウロしているとやっぱり怖いものです。
そのため、壁付けキッチンを作る場合はできるだけ奥の方に配置するなど、キッチンをどこに持ってくるかで使い勝手は大きく変わります。
キッチンとダイニングで作業や食事をする用途以外に動線を増やさないのがポイントになってきます。
やはりキッチンは落ち着いて料理ができる場所に作るのが一番大切です。
◇TVを見たり家族との会話はしにくい
壁付けキッチンはキッチンの前がどうしても壁になるので、TVを見ながら料理をするには向きませんし、会話も対面キッチンと比べるとしにくくなるのもデメリットです。
特に壁付けキッチンの場合はリビングとは離れてしまうので、この辺りが気になるかどうかは壁付けキッチンにする場合のチェックポイントです。
ただ、壁付けキッチンの場合はすぐ近くにダイニングテーブルが配置されることが多く、子供がダイニングテーブルで宿題をしているときは対面キッチンよりも勉強を見てあげやすいなどのメリットがあり、壁付けキッチンにしたからと言って必ずしも会話がしにくいというわけではありません。
壁付けキッチンだと1人で黙々と調理をすることが多く孤独に感じてしまうので、対面キッチンにしたいというケースは多いですが、その理由はキッチンだけが孤立してしまうからです。
家族の笑い声が聞こえる場所と離れて作業しているので寂しく感じてしまうのです。
今主流の対面式・壁付きキッチンのメリットとデメリット!まとめ
ここまで日本での主流の壁付け・対面式のシステムキッチンリフォームをする場合の、それぞれのメリットとデメリットについて詳しく紹介してきました。
キッチンリフォームを行うときに何を目的にしてリフォームを行うのかがはっきりしている人は、壁付けタイプ・対面タイプのどちらが適切なシステムキッチンなのかが判断できるのではないでしょうか。
ぜひ参考にしてみてください。
ただ今、お電話すぐに対応いたします。