キッチンリフォームをするときに、業者へ依頼さえ行えば、自分の望んだキッチンが設置できると考えている人は多いのではないでしょうか。
実際のところ希望通りになることはほとんどありません。
ある程度自分の考えを持ってから、業者にも正確に伝えなければ希望通りのシステムキッチンの設置はなかなかできる物ではありません。
今回はキッチンリフォームのポイントや事前準備、そしてキッチンリフォームの流れを詳しく紹介します。
ここで紹介している内容は、希望に合ったシステムキッチンの設置には必要不可欠の情報ですので、しっかりと読んで把握しておきましょう。
キッチンリフォームするときのポイント
キッチン工事やリフォームをするときは、失敗しないようにあらかじめおおまかな流れを把握しておきましょう。
最初に、見積もりを取るまでのポイントについて押さえます。
◇希望や費用を明確にする
まずは、理想のキッチンについて家族全員でイメージを出し合っていきましょう。
現在の家族内でキッチンのどこが不満なのか、どんな機能が必要なのかといった認識が共有されていないと、工事がスムーズに進まない恐れがあります。
また、あらかじめ費用についても明確にしておくことが大切です。
キッチン選びをしているうちに気が大きくなって、予算をオーバーしするケースは決して珍しくありません。
手がかりがないと希望を明確にイメージするのが難しい」という場合は、下記のような診断コンテンツや事例集を活用してみるのも良いでしょう。
◇優先順位をつける
キッチン工事に対する希望を洗い出したら、優先順位をつけましょう。
「削っても良い項目はどれか」「多少費用がかかっても妥協できない物はどれか」などについて家族全員の意見を確認します。
だれか1人の希望だけを尊重するようなことがあると後々の不満につながりかねません。
優先順位に対する認識はその後の手順にも大きく影響するため、時間をかけて話し合いましょう。
◇キッチン工事の情報収集をする
キッチン工事についておよその方向性がつかめたら、具体的な情報収集を始めます。
Webサイトや雑誌、カタログなどをチェックして、キッチンのデザインや機能に関する知識をたくわえましょう。
ショールームで最新のキッチンを見るのもおすすめです。
実際のリフォーム例や体験談、失敗例もおおいに参考になります。
費用の概算がつかめるようになると、キッチン工事の相場に対する認識にずれがないかどうかについても確認できるでしょう。
「想定していたより高額だった」という場合は、希望の見直しが必要になるかもしれません。
◇施工店に相談
次に、施工店に相談し、見積もりを取ります。
施工店には、リフォーム専門業者や地域の工務店、住宅設備会社などの種類があります。
現場調査から概算の見積もりを取るまでは無料のお店がほとんど。
複数の業者から見積もりを取って、比較検討することが大切です。
ただし、施工店に出す希望が一様でないと、出てきた見積もりを比べにくくなるため、できるだけ同じ条件で見積もりをとるよう心がけましょう。
業者のキッチン交換・リフォームの流れ
業者によるキッチンリフォーム工事の事前説明や工事手順について見てみましょう。
◇工事前の説明
工事に入る前に工事の一連の流れを説明します。
お客と施工箇所やキッチンの確認をします。
◇養生作業
施工中に起こる傷や汚れから、床面・お部屋を保護する為に養生作業を行います。
まずは、クッション性・遮音効果がある養生パネル(プラスチック製の段ボール)を部屋に敷き、その上に耐久性・耐水性に優れた養生シートを玄関まで敷き詰め、糊の跡が付きにくい養生テープを使ってしっかり固定します。
二重にすることで、重いものを置いた時に床の負担を軽減でき、階下への騒音を軽少しでも減らす事ができます。
◇キッチンを解体
解体作業前に水道・ガスを止め、作業がしやすいようにキッチンの扉・引出しを取り外した後、キッチン上部の吊戸棚・レンジフードなどを外します。
次にガス管・給排水管を外し、ガスコンロ・シンクを取り外します。
最後に、残っているキャビネットを解体し、工事後に水道・ガスが使用できるように配管止め処理を行わないで、解体作業は終了です。
◇キッチンパネルを張る
キッチンの大きさ、スイッチ・配線の位置を正確に測り、そのサイズに合わせパネルを切断します。
専用の粘着テープと接着剤を使って剥がれないようしっかり一枚一枚張ります。
◇キッチンの組み立て
キッチンを組み立てる手順としては、レンジフード・吊戸棚・キャビネットを順番に組み立て、キッチンの土台を完成させます。
その後、配管の位置に穴を空け、シンク・蛇口・ガスコンロなどの設備機器を設置していきます。
◇配管・配線を接続
次に行うのが配管や配線の捏族です。
キッチンシンクの下にある、給水管・給湯管・排水管、ガスコンロのガス管、蛍光灯・スイッチなどの電源コードを接続していきます。
接続し終わった後に、シンクの給水・排水、コンロの着火、電気が来ているかなどの動作確認を行います。
◇細部の仕上げ
キッチンと壁の隙間にホコリや水が入らないように、マスキングテープを張り、コーキング処理(パテなどで隙間を埋める行為)をします。
◇キッチン組み立て完了
最後に、ゴミやホコリを取り除き、保護シールを剥がせば完成です。
◇片付けと部屋の確認
これで施工は完了ですが、施工完了後の片付けもしっかり行います。
家具等も、元の位置に戻して終了です。
新築に近い状態でお引渡しとなります。
現場責任者、施工スタッフが、工事完了の綿密な検査を行います。
◇施工完了!
お客と一緒に最終確認を行い、書類にサインをして引渡し完了です。
キッチン工事をするときの注意点
キッチン工事をするときに、戸建てとは違ってマンションの場合は制約事項も多々あります。
その辺を詳しく見てみましょう。
◇マンションと戸建てのキッチン工事の違い
住まいがマンションか戸建てかによって、キッチン工事の状況は変わってきます。
マンションの場合は共有部分を勝手に改修できなかったり、水回りの工事や使用できる建材などにさまざまな制約がある場合も多々あります。
そのため、リフォームの規模も戸建てよりもコンパクトになりがちです。
一方、戸建てなら制限が全くないぶん、思い切ったリフォームができます。
費用や時間が許される限り、理想のキッチンを実現できます。
◇キッチン工事前の見学・見積もり:キッチンの広さがわかるようにしておく
新しいキッチンを選ぶときは現在のキッチンの広さを把握しておくことが非常に大切です。
新しく設置するキッチンが1センチでも大きすぎると設置できないおそれも出てくるためです。
また、ショールームで見たキッチンが気に入った場合でも、実際に置いてみたら大きすぎたと思うケースは少なくありません。
まずは、キッチンの広さを家の図面などを使って正確な大きさを把握しましょう。
そのうえで、どこに新しいキッチンを置くのか、作業スペースはどの程度確保できるのかなどについて検討します。
◇キッチン工事前の見学・見積もり:現在使用している物のサイズや量を把握しておく
キッチンに置く家電製品や家具、調理器具などの設備のサイズや量を把握することも重要なポイントです。
たとえば、食洗機内蔵のシステムキッチンを導入すると食洗機が設置されている分だけ収納スペースが狭くなります。
そのため、これまで使っていた調理器具などの収納物をしまえないという可能性も出てきます。
それに、冷蔵庫のとびらを開けるスペースがあるかどうかや、ゴミ箱を置くスペースなどがあるかにも注意しましょう。
上部の梁も見逃しがちな部分です。
事前にサイズを図ったり写真を撮ったりしておくと業者との打ち合わせがスムーズに進みます。
◇キッチン工事前の見学・見積もり:その場の雰囲気に流されない
キッチン設備は年々進化しているため、見てしまうとあれもこれもと欲しくなってしまいます。
しかし、実際に設置してみると必要なかったと後悔することも少なくありません。
工事の打ち合わせやショールーム見学では、その場の雰囲気に流されないように冷静な判断をすることが大切です。
実際に設置したらどのように見えるか・予算オーバーしていないかなどについてじっくり検討しましょう。
実物に触れる機会があれば、扉を開けてみる、カウンターに立って料理をする作業の動作をしてみる、など積極的にエアー体験しておくと適切な判断がしやすくなります。
失敗しないためのチェック事項
ここからは、実際にキッチン工事やリフォームを進めるうえで知っておきたいチェックポイントについて紹介します。
◇見積書
一口にキッチン工事と簡単にいっても、実際には仮設工事や解体工事、内装工事や電気工事などといった様々な工事が含まれるのが一般的なキッチンリフォームです。
通常、見積書にはそれぞれの工事についての詳細が記載されるはずですが、一般の人が見積書を見るときは、中身の作業よりも最終的な合計金額だけに注目しがちではないでしょうか。
しかし、見積もりを取ったら、細かな商品名や数量、金額などといった項目にほんとうに間違いがないかどうか、しっかり確認しておきましょう。
キッチン一式○円といったおおまかな見積書を出してくるアバウトな業者に対しては、後々のトラブルを防ぐために詳しい説明を求めるか別途詳細資料を出してもらうように言うと安心です。
◇対象範囲
見積書を受け取ったら、キッチン工事やリフォームの対象範囲にどのような物や工事が含まれているのかをチェックします。
キッチンの大きさを変えたり移動したりすると、床や壁のリフォームが必要になってくる可能性も出てきます。
また、現在使っている食洗機を取り外して工事をする場合は、工事終了後に取り付け工事をしてもらう必要があります。
どんな工事が対象になっているのかというのも重要ですが、こちらが要求している必要な工事にもれがないかどうかも確認しなくてはいけません。
◇別途費用
キッチン工事やリフォームでは、見積もりに含まれない別途費用を請求されるケースがあります。
工事用車両の駐車場代や工事のときに使う電気やガス、水道代といった費用などです。
ガスコンセントを撤去するときに別途工事が発生することもあるでしょう。
追加費用が出てくる場合は、その概算額についても業者に必ず確認しておくきましょう。
◇費用合計
キッチン工事やリフォームをすると、実際の工事代以外にも費用が発生することはよくあります。
特に工事中自宅にいられないときなどでは、ホテル代や賃貸料がかかる可能性も出てきます。
新しい家電製品や家具などが欲しくなる場合も出てくるでしょう。
見積もりに含まれない費用などもすべて合計して、最終的にどのくらいのお金が必要になるのかを洗い出して計算しておくと、予想外の出費にダメージを受けることも少なくなります。
キッチンリフォームは事前準備と工事の流れを知ることが重要!まとめ
ここまで希望通りのシステムキッチンの設置を行うために、ポイント、中点、キッチン設置作業の流れなどについて詳しく紹介してきました。
希望のキッチンの設置をしてくれそうな業者が見つかった場合は、失敗しないためのチェックポイントについても紹介してきました。
ここで紹介している情報を全て理解できれば、システムキッチンの設置で失敗をすることもほとんどないのではないでしょうか。
ただ今、お電話すぐに対応いたします。