キッチンリフォームの時に設置するシステムキッチンをどれにするかでリフォーム予算が大幅に変わってきます。
そこでI型システムキッチンを使うことで費用面でも大幅に節約することができます。
だからと言って使い勝手が悪いというわけではありません。
I型キッチンのメリットやどんな場所に設置するのが効果的なのかについて詳しく見てみましょう。
I型キッチンの特徴
I型キッチンとは、コンロ、シンク、調理台が横一列に並んだキッチンのことで、一般的にはレイアウトは壁付けされるものです。
キッチンレイアウトの中でも一般的に導入されているものなので、見かけたことがある方も多いでしょう。
それでは、I型キッチンのメリットとデメリットを比較しましょう。
◇メリット
I型キッチンは壁付けにすることで、キッチンスペースを有効活用でき、設置スペースが他のタイプと比べてコンパクトなため、スペースがあまりない住宅でも導入しやすいというメリットがあります。
I型キッチンは、他のキッチンレイアウトのタイプと価格を比較してみると、安価なものが多いです。
その理由としては、シンプルな形のため、キッチン自体の材料費や加工費が抑えられるからです。
◇デメリット
I型キッチンの横幅が長くなればなると、横への移動が長くなることから、動線が悪くなるというデメリットがあります。
特に壁付けのI型キッチンの場合は、食器棚や冷蔵庫をキッチンの横に置くことがあるので、冷蔵庫までの横への動線が長くなりやすいです。
キッチンの動線を考えるときは、頻繁に利用するコンロ、シンク、冷蔵庫の3つを線で結んだ時にできる三角形の動線のワークトライアングルという考え方を参考にしてみましょう。
壁付け型のI型キッチンは、リビングやダイニング側からキッチンに置かれているものが丸見えになってしまいます。
家族以外の方にキッチンを見せたくない方は、この点はデメリットであり注意しなければいけません。
I型キッチンの使い勝手をよくする
キッチンは、冷蔵庫やコンロなどの配置を工夫すると、より使い勝手のよいキッチンへと変化します。
リフォーム前に、I型キッチンのメリットを活かしながら、より使いやすい台所にするするためのポイントについて、詳しく見ていきましょう。
◇冷蔵庫の配置は、シンク・コンロとの距離が大事
キッチンでは、料理をしていると冷蔵庫・シンク・コンロの間を行き来する機会が多くなりますが、これらの距離が離れていると作業動線は長くなり、調理の効率が下がってしまいます。
また、それぞれの距離が短すぎても狭く感じてしまい、やはり効率が悪くなります。
各機器の距離ができるだけ次のようになる配置を考えてみてください。
冷蔵庫?シンクは120~210cm、冷蔵庫?コンロは120~270cm、シンク?コンロは120~180cmというのが理想的です。
また、冷蔵庫・シンク・コンロの各中心を頂点とする三角形の辺の総和を、360~600cm以内に収めるのが理想的な設置です。
◇通路幅は何cmなら使いやすい?
キッチンの通路幅が、70cm未満の場合だと狭いと感じる人が多いです。
冷蔵庫や収納の開閉をするだけでも、70~75cm程度のスペースは必要です。
このため1人で使うことが多いキッチンであっても、可能であれば80~90cmの通路幅を確保するのが理想的です。
一方、日常的に複数名がキッチンですれ違う機会の多い家庭では、100~120cm程の通路幅を確保しておくのがよいでしょう。
逆に通路幅は広すぎても、背面にある物に手が届きづらくなるなどの不便が起こるものです。
使い始めは多少の移動が気にならないのですが、忙しい時間帯や、毎日使い続ける中で徐々に負担を感じるようになるケースもあります。
また、家の面積は限られているので、キッチンの通路幅を広げることで、その分リビングが狭くなることも考えられます。
これらのことから、通路幅はキッチンを使用する方の体格や家族構成に加え、住まい全体のバランスも考慮して設定することが大切です。
◇吊り戸棚の設置有無はどうする?
台所には食器や調理器具など多くの物を収納するうえで、収納スペースは大変重要です。
しかし天井近くにある吊り戸棚は手が届きずらかったり、あるいは暗さや圧迫感が感じてしまい、撤去しようか迷う方もいるのではないでしょうか。
この場合も、安心してください。
キッチンの収納スペースを確保する方法は、吊り戸棚以外にもあります。
例えば、シンク下に引き出し式の収納を配置しているシステムキッチンを選んだり、I型キッチンの背面に戸棚を置く方法でも、収納量は確実に維持できます。
リフォームを機に吊り戸棚を撤去し、その分ほかの方法で収納を確保する人は、実際たくさんいます。
なおリフォーム後のキッチンにも、やはり吊り戸棚がほしいという場合には、使用する方に適した高さに設けることが肝心です。
目安としては、戸棚の下端が、目線から10~15cm下の位置にくるように設置し、また戸棚自体の高さは、下端から上端までが70cm程度に収まるようするのが理想です。
また昇降式の吊り戸棚も、必要な時だけ戸棚を目線程度まで引き下げることができるので、おすすめです。
昇降式の吊り戸棚には手動タイプ」のほかに、ボタン一つで操作できる「電動タイプ」もあります。
電動タイプは、手動タイプと比べてより少ない力で動かせるため、高齢の方と一緒にキッチンを使うご家庭にも適していると言えるでしょう。
◇対面式の場合は、水・油はねが心配!
なおリフォームを機に、開放感がある対面式キッチンに変更したいという人もいます。
しかし、対面型のキッチンには、水や油がリビングまで飛び跳ねてしまうというデメリットもあります。
そこで、2通りの対策について確認しておきましょう。
最初のおすすめの方法は、コンロ正面への油はねガード(オイルガード)の設置です。
高さや素材などによってさまざまな種類があり、透明なタイプを選択すれば、油はねを防ぐうえに、リビングを見渡せて開放感も保てます。
あるいは腰壁や、高さのある立ち上がりカウンターをキッチンの前に配置して、水・油はねを防ぐというのも一つの方法です。
もちろん、使用する人の身長や住まい全体とのバランスを考えて、高さを調整することも可能です。
ただ、どうしてもリビングやダイニングとの間に仕切りを設けたくない場合に適しているのが、調理台の前にカウンターを設置しないフルフラットタイプの対面式キッチンを設置する方法です。
一般的なI型キッチンは、奥行きが60~65cmとなっています。
一方、ペニンシュラ型をはじめとするフルフラットな対面式キッチンは、70~100cm程度の奥行きがあるため、水・油はねがリビングやダイニングまで届かないようになっています。
I型キッチンの収納スペースは
I型キッチンの収納は、対面キッチン、壁付けキッチンなどのレイアウト次第です。
どのような収納スペースがあるかを見てみましょう。
◇シンク下収納
I型キッチンの収納として、キッチンシンクの下にある収納はできるだけ有効活用しておきたい場所です。
シンク下収納には、シンクでよく使用するボウルなどを収納しておくと効率的です。
◇背面収納
対面キッチンの場合は、キッチンと並列の壁側にカップボードやレンジボードなどを設置できます。
必要に応じてサイズを調整することもできます。
◇カウンター下収納
対面キッチンでキッチンのダイニング側をカウンター仕様にすると、カウンター下収納を使うことができます。
カウンター下収納は、カウンター下収納を使用するときに椅子を動かさなければいけないので、使用頻度を考えて収納する物を考える必要があります。
◇吊戸棚
吊戸棚を壁付けキッチンに設置するときは、壁のデッドスペースを収納スペースとして有効活用できます。
また、対面キッチンは、開放感が少なくなるデメリットはありますが、ペニンシュラタイプのキッチンでは吊戸棚を設置しているケースもあります。
吊戸棚というのは基本的に高い位置にあるので、考えて収納するものを決めなければいけません。
軽いものや使用頻度の低いものを収納するのが便利で実用的です。
I型キッチンリフォームの費用はどのくらい?
キッチンのリフォームを検討し始める理由にはいろいろとあります。
例えば設備の故障や水漏れ、収納スペースが足りず物が溢れている、使い勝手の悪さなども考えられます。
家の築年数が経つと家族構成が変わっていることも多くなり、キッチンの形状を変えた方が使い勝手が良くなる場合もあります。
そこでI型キッチンの場合の費用相場を紹介します。
◇I型キッチンの基本的な費用相場
I型キッチンの相場は50~120万円です。
基本的な形なので、デザインの選択肢が豊富で幅広い価格帯から選べます。
横幅の狭いシンプルなグレードの場合は50~80万円、一般的な幅のもので60~90万円、高いグレードであれば70~120万円というのが相場です。
もともと壁の方に向いていたキッチンを対面式に変えるなど、位置を変更すると費用が高くなります。
位置を変えることなくキッチンの設備のみを交換する場合は費用を抑えることができますが、デザインや機能性の良いものを選ぼうと思うと費用が大分高くなることを考えておく必要があります。
◇費用が変わるポイント
設備のグレードによっても費用は大きく変わります。
キッチンには設備には横幅の狭いタイプ、一般的な幅のタイプ、ハイグレードのタイプなどがあります。
横幅の狭いタイプは一人暮らし用や1LDKなどの家によく採用されています。
価格が安いからといって、家族で住む家に設置すると狭くて使い勝手が悪くなってしまいます。
一般的でシンプルなI型キッチンはお勧め!まとめ
キッチンリフォームをするときのシステムキッチンにI型キッチンを設置するメリットやデメリットについて詳しく紹介してきました。
I型キッチンの最大の魅力としては本体価格と工事費が安く済むので財布に優しいシステムキッチンです。
安かろう悪かろうという事はなく、狭いスペースに設置するのには最適なシステムキッチンであるという事を改めて分かったのではないでしょうか。
ただ今、お電話すぐに対応いたします。