キッチンの壁は、油汚れや水垢がつきやすく、毎日料理のあとに汚れをすべて掃除するのは大変です。
汚れがつきにくく、濡れたふきんでサッと拭き取るだけで簡単に手入れできるキッチンの壁にすれば、掃除の面倒さから解放されるかもしれません。
キッチンの壁をリフォームする時に知っておきたいおすすめの壁材の種類とそれぞれのメリット・デメリット、費用相場や選び方を解説します。
キッチンリフォーム壁材は何にする?
◇キッチンの壁材には制限がある
キッチンの壁材は、どんな材質でもいいわけではなく、建築基準法に基づいたルールを遵守したものを使用しなければいけません。
このことを内装制限といいます。
キッチンは火気を使用する部屋となるため、万が一の火事の際に燃え広がらないように、そして有毒なガスを発生させないように一定の防火性能を持つ内装材で仕上げることが義務化されています。
キッチン周辺の壁材そのものを好きなようにリフォームしていいというわけではありませんが、今ある壁材のうえに、リメイクシートを貼り付けてDIYを楽しむのは大丈夫です。
◇材質の種類によって使い分ける
一般的な家庭のリフォームで使用されるキッチン壁材は、ホーロー、ガラスコーティングなどのガラス質を含有するもの・ステンレス、アルミなどの金属製・耐火性のある合板などがあり、それぞれに特徴やメリット・デメリットがあります。
壁材にはさまざまな種類がありますが、キッチン周り一面を同一の材質にするのではなく、火を使う場所とシンクの場所、その他の場所の3つに区別するのがいいでしょう。
コンロ周りは、揚げ物や炒め物をした際に飛び散る油汚れを拭きやすいものに、シンク周りは、清潔感を保てて水垢が見えにくいものを、場所に合った機能性を持つ壁材がおすすめです。
キッチン壁材の選び方のコツ
キッチンの壁紙を選ぶときには、次のポイントに注目しましょう。
部屋の雰囲気に合うカラーやデザイン・耐火性、耐熱性、油汚れ防止、耐水性などの機能性・原状回復しやすい(賃貸物件でもOK)・貼りやすく剥がしやすいなどが考えられます。
キッチン全体を同じ材質にするのもいいのですが、コンロ周りとシンク周りで壁紙を分けるのも、壁紙選びのコポイントです。
賃貸物件の場合、退去時にほとんどの場合、室内を原状回復して明け渡さなければならないのですが、後から貼り付けたシートを貼ったまま退去することはできません。
さらに、もともとの壁紙が剥がれてしまった場合は修理代を負担しなければいけないため、貼った壁紙をきれいに剥がさなければいけません。
壁紙表面の機能性だけではなく、貼りやすさ・剥がしやすさも考えて選ぶことが重要なポイントとなります。
ここからは、3つの具体的な壁紙選びのコツと失敗しにくい方法を紹介します。
◇ダイニングやリビングとのコーディネートを配慮
キッチンがダイニング、リビングと1つにつながっている空間の場合、家具やインテリア雑貨と合わせやすい暖色系の壁紙を使う事をおすすめします。
暖色系の壁紙には、淡いいらや少しだけくすんだイエローやオレンジ、薄いピンクといった色にすると、室内に温かみが生まれて、視覚的な癒やしを与えてくれます。
家族が集まって食事するダイニングでは、シンプルな雰囲気やクールなテイストよりも、安らぎやぬくもりを一番に考えましょう。
コンロ周りだけなど、一部分だけの壁紙を貼り替える場合だと、家電やコンロのカラーと合わせたものにすると統一感が出ます。
どの範囲で壁紙を貼り替えるかによって、壁紙の色やデザインを決めていくと、ミスマッチもなく理想のキッチンになります。
◇手入れのしやすい素材がおすすめ
コンロ周りは、料理をしたときに油が付きやすく、黒いしみのように残ります。
定期的にこまめに掃除をすることが大切です。
毎日料理をしていると、そのぶん汚れが蓄積されてしまい、放置すればするほどベタベタ感が見えてきて残念な見た目になってしまいます。
コンロ周辺には油汚れに強い汚れ防止機能がついた壁紙を貼るのがおすすめです。
汚れ防止機能がある壁紙は、壁紙の表面に汚れを拭き取りやすくするためのコーティングが施されていて、一般的な壁紙よりも簡単に拭き取れます。
サッと拭き取れるタイプの壁紙にすることで、掃除が億劫にならずに、日々掃除する癖がつくでしょう。
◇柄入り・濃い色はアクセントとして使う
レンガ調や木目調といったデザインは、全体的に貼り付けても馴染みやすくなっています。
こういったデザインの場合、フローリングや周囲の家具と合うものを選ぶといいでしょう。
大きな花や動物が描かれているポップなデザインのものは、コンロ周りだけのように限定して使用するほうが、キッチン自体がアンバランスでごちゃごちゃした見た目になりません。
柄入り・濃い色で使いやすい壁紙は、・モザイクタイル・ステンドグラス風・アンティーク風タイルといったもので、個性的なデザインのものを取り入れるよりも、ある程度パターンや定番の配色があるものを選ぶとキッチンの雰囲気にマッチしたデザインになり失敗はほとんどありません。
おしゃれなキッチン壁紙をDIY
リフォームのような大がかりな壁材の取り替えともなると、お金も時間もかかりますが、自分でできる範囲内のDIYであれば、手軽に模様替えを楽しめます。
ホームセンターやインテリアショップで購入できる壁紙は種類が豊富なので、どのようなテイストにするかをあらかじめ決めておきましょう。
◇リメイクシートを使う
ホームセンターやインテリアショップ、大手通販サイト以外にも、セリアやダイソーでもシールタイプのリメイクシートを発売しています。
このシートは、100円で購入できてとてもリーズナブルですが、PVCコーティング加工で強度を高めていて、傷に強くて長持ちすると言われています。
ホームセンターのシートと比べて、耐熱性・油汚れ防止といった性能は低いため、ちょっとしたアクセントとして取り入れたい人向けの商品といえます。
レンガ調、大理石調、レザー調、木目調といったスタンダードなデザインのものが多く、キッチンだけではなくトイレや戸棚など、自宅のさまざまな場所のDIYができます。
◇100均グッズでリメイク
セリアやダイソーで人気のリメイクシートは、レトロな雰囲気の木目調のリメイクシートです。
濃い色合いの木材プリントですがまるで本物のようだと評判で、室内の雰囲気をガラリと変えられることで人気を集めています。
リメイクシートはどれも裏側がシールになっていて、剥がして貼りたい部分に貼るだけの簡単なアイテムです。
貼りたい部分の寸法を予め測っておいて、必要に応じた枚数のシートを購入しましょう。
ぴったりとカバーできるサイズにカットして貼り付けるだけなので簡単に模様替えできます。
商品によってシートの長さが異なり、場合によっては継ぎ目が出てくることもあり、継ぎ目同士がぴったりと合うように違和感のないように貼り付けることが失敗しないコツです。
余ったリメイクシートは、キッチンの戸棚やカラーボックスの表側に貼るとおしゃれになります。
キッチンの壁リフォーム事例
まずはキッチンの壁リフォームの事例をご紹介します。
壁紙にはデザインや色など、いろいろな種類のものがあり、壁リフォームを行うだけで利用的なキッチンを手に入れることができます。
こちらで紹介するリフォーム事例は、レンガ調・タイル・リメイクシートの3つを使ったものを紹介します。
リフォームはしたいけどイメージがまとまらないという人は、ぜひ参考にしてみてください。
◇レンガ調の壁紙を使ったカフェ風キッチン
ナチュラルなカラーのレンガ調壁紙を使えば、キッチンなのにまるでカフェのような雰囲気を演出してくれます。
落ち着きのある空間へ仕上げることができますし、カフェ風のキッチンなので見た目もオシャレに仕上がります。
ちなみに、レンガ調の壁紙にはナチュラルなカラー以外にも、清潔感のあるホワイトカラーや、本物のレンガのようなビンテージ風のデザインなどもあります。
同じレンガ調でもいろいろな壁紙の種類があるので、ぜひ試してみましょう。
◇タイルを使ったオシャレな雰囲気のキッチン
タイルはキッチンの壁に使用されることの多い素材といわれていて、サイズやカラバリも豊富なのが特徴です。
タイルを使ったキッチンの壁リフォーム事例では、ネイビーカラーのタイルを窓際のみに使用しているものがありました。
タイルとタイルの間を埋める目地材の色が白なので、爽やかで清潔感のあるキッチンを演出してくれます。
また、1色ではなく複数のカラーを組み合わせることで、オシャレな雰囲気を演出することができます。
◇リメイクシートを使った簡単壁リフォーム
キッチンの壁リフォーム事例の中には、必要な分だけカットして貼るだけで簡単に使えるリメイクシートを使用しているものがありました。
リメイクシートはホームセンターでも購入できますし、最近では100円ショップでも販売されています。
DIYでできるリフォーム方法ですし、100円なら誰でも気軽にキッチンの雰囲気を変えることができます。
低コストでキッチンの壁リフォームがしたいという方にはおすすめの方法なので、ぜひ試してみてはいかがでしょうか?
キッチンリフォームで壁紙は重要!機能性とデザインの両方で選ぶ!まとめ
キッチンの壁に貼る壁紙で機能性とデザインの両面でどれがいいのかを詳しく紹介してきました。
いろいろな壁紙の種類がありますが、その中でも自分のキッチンに合った壁紙を選ぶには知っておくべき情報ばかりを紹介しているので、参考にしてください。
できるだけたくさんの知識を身に着けることで、キッチンに最適な壁紙をチョイスすることができます。
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